世界大百科事典(旧版)内の抗ヘビ毒血清の言及
【毒ヘビ(毒蛇)】より
… ヘビ毒はおもにタンパク質と酵素からなり,種々の成分が含まれるが,主要成分は血管系統に作用し組織に出血させる出血毒hemorrhaginと,呼吸中枢などの神経系に作用して筋肉を弛緩させる神経毒neurotoxinで,クサリヘビ科では出血毒成分が多く含まれ,コブラ科では神経毒成分が含まれる率が高い。毒ヘビは種類によって各種成分の内容が異なるため,治療用の抗ヘビ毒血清は同一種の毒から精製されたものしか有効でない。しかし近年では,成分の近い幾種かの毒を合わせた混合血清もつくられている。…
※「抗ヘビ毒血清」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」