抱入(読み)だきいれる

精選版 日本国語大辞典 「抱入」の意味・読み・例文・類語

だき‐い・れる【抱入】

〘他ラ下一〙 だきい・る 〘他ラ下二〙
① 抱いていれる。かかえていれる。
浮世草子・本朝桜陰比事(1689)五「女良忍び出るを早桶に抱(ダキ)入て白維子(かたびら)うちかけて」
仲間に引きいれる。うまく味方にする。だきこむ。
※俳諧・延享廿歌仙(1745)一六太刀佩た使もぬれて袖の露 かなはぬ恋に神を抱入れ〈紀逸〉」

いだき‐い・る【抱入】

〘他ラ下二〙
① だいて中に入れる。だき入れる。
※枕(10C終)五九「いとうつくし。〈略〉いだき入れて見まほしくこそあれ」
② 仲間に引き入れる。だきこむ。
仮名草子浮世物語(1665頃)二「大勢のかたにいだきいれられて」

かかえ‐い・れる かかへ‥【抱入】

〘他ラ下一〙 かかへい・る 〘他ラ下二〙
① かかえこむ。抱きこむ。
※改正増補和英語林集成(1886)「アイテ ノ ヒト ヲ kakayeireru(カカエイレル)
② 雇い入れる。召しかかえる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の抱入の言及

【御家人】より

…御家人の人数は中期の宝永期(1704‐11)で約1万7360人,そのうち知行取153人・3万2248石(文官を除く),切米取1万5022人・43万8652俵,現米取1858人・8万7646石,ほかに扶持取11人,給金取316人がいる。御家人には譜代,二半場(にはんば),抱入(かかえいれ)(抱席)の3階級がある。譜代は家康より家綱までの4代の間に留守居与力同心等に就職した者の子孫,二半場は4代の間に西丸留守居同心等に就職した者の子孫,抱入は4代の間に大番与力同心等に召抱えられた者および5代以後に召抱えられた御目見以下の幕臣をいう。…

※「抱入」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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