《抽象と感情移入》(読み)ちゅうしょうとかんじょういにゅう

世界大百科事典(旧版)内の《抽象と感情移入》の言及

【ウォリンガー】より

…その学風はリーグルの流れをくむもので,美術史の根本にある芸術意欲の解明を主眼とした。1908年に出版された《抽象と感情移入》は,美術創作の根底に〈抽象〉と〈感情移入〉という対極的な二つの衝動を想定し,それによって美術史の基本的様相を説明しようとしたもので,その説は,表現主義をはじめとする現代の芸術家にも大きな刺激を与えた。その後の著作もそこに提示された根本的概念に従って,古代から現代までの美術史の個別問題を扱ったものであるが,とりわけドイツ・ゴシック美術を論じたものが注目される。…

※「《抽象と感情移入》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」