世界大百科事典(旧版)内の拠点開発方式の言及
【国土総合開発】より
…すなわち,都市の過大化を防止し,地域格差を縮小するために工業の分散が必要であるが,〈工業の分散に当たっては,国民経済全体からみて開発効果を最大にするよう考慮し〉〈工業の適正な配分は開発効果の高いものから順次に集中的になされなければならない〉というのである。このような趣旨から考え出されたのが,拠点開発方式であり,その具体化が新産業都市であった。 拠点開発方式とは,既成の大集積地とそれ以外の地域の大規模な開発拠点を関連させ,その他の機能を有する中規模,小規模拠点を設定し,これらをじゅず状に連結させ,周辺の農林漁業にも好影響を与えるという考え方で,〈成長の極pôle de croissance〉と〈波及効果spread effect〉の組み合わさったものであった。…
【地域開発】より
…この方式は全国的には60年代にあらわれた次の重化学工業化を目的とした開発の前に姿を消すが,個別的には今なお続けられている。(2)拠点開発方式 1955年以降の高度成長時代に登場した日本独自の開発方式である。拠点という意味は,まず第1に地域的には全国をおしなべて開発するのでなく,重化学工業(とくに臨海コンビナート)の立地可能地点で,将来中枢主導的役割を果たす地方都市を拠点として開発するものである。…
※「拠点開発方式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」