世界大百科事典(旧版)内の援用権の喪失の言及
【時効】より
…以上の考え方に対して,日本の民法学界では,時効期間が経過しただけでは,まだ時効の効果は確定的に発生するわけではなく,援用があってはじめて時効の効果は確定するという見解(停止条件説)が有力である。
[援用権の喪失]
債権者がその優越的立場を利用して,債務者に対して前もって時効を主張させないようにすることを,民法は禁止している(146条)。これを認めると,古い証拠に基づいて裁判することが避けられなくなり,裁判の公正が確保できないからである。…
※「援用権の喪失」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」