世界大百科事典(旧版)内の《摩登伽経》の言及
【インド天文学】より
…また1朔望月を30等分したものである〈ティティ〉のようにバビロニアの影響と考えられる要素もいくつかある。この時代の暦法要素を伝える文献として仏教の《摩登伽経(まとがきよう)》,ジャイナ教の《スールヤパンナッティSūryapannatti》,カウティルヤの《アルタシャーストラ》などがある。 後1世紀に貿易風が発見され海上貿易が盛んになると,西方の天文学と占星術が伝えられるようになる。…
【占星術】より
…インド固有の天文占の要素としては27または28の星宿(ナクシャトラnakṣatra)があげられる。この時期の占星術をよく伝えているのが,後1世紀ころの仏教文献に属する《シャールドゥーラカルナ・アバダーナŚārdula‐karṇa‐avadāna》(漢訳《摩登伽経》)であり,太陽・月と星宿との関係が占いの基本になっている。同じ時期の《ガルガ・サンヒターGarga‐saṃhitā》では前兆は自然現象のあらゆる側面に拡大されている。…
※「《摩登伽経》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」