撐犂孤塗単于(読み)とうりことぜんう

世界大百科事典(旧版)内の撐犂孤塗単于の言及

【テングリ】より

…トルコ族やモンゴル族は,その族祖が天から遣わされ(高車,突厥(とつくつ)),天の定命によって生まれた狼であり(モンゴル),また光に感じて生まれた天の子である(モンゴル)と信じていた。そして彼らの王は,匈奴が王たる単于(ぜんう)を撐犂孤塗(とうりこと)単于(撐犂=tngri,孤塗=子,単于=広大)つまり大天子と称していたことに示されるように,天の子であり,シャーマンであると信じられていた。彼らはシャマニズム崇拝者として,天に対する強い尊崇の念を抱いていたために,彼らや彼らの王を天とかかわらせることによって神聖化し権威づけたのである。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」