世界大百科事典(旧版)内の撒香の言及
【香】より
…古代イスラエルにみられる贖罪(しよくざい)の焚香(《民数記》16:47~48)は,香のもつ清浄作用を宗教的な罪の贖(あがな)いの意味に拡張したものであるが,そこには穢(けが)れの払拭への祈願と,立ち昇る香煙に託された天の神への敬虔が一つに結合されている。キリスト教(カトリック,東方正教,コプト教)におけるミサの際の撒香(さんこう)は,会衆と場所とを聖別し,キリストの来臨を奉請する儀礼であるが,神の霊が,会衆の上に長くとどまることへの効果も期待されている。香料【山形 孝夫】。…
※「撒香」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」