撫育教導(読み)ぶいくきょうどう

世界大百科事典(旧版)内の撫育教導の言及

【近代社会】より

…権力の行使は,〈一国は一家なり,政府は父母なり,人民は子なり,警察は其保傅なり〉(川路利良《警察手眼》)との言が述べるように,いまだ開化に浴さぬ〈幼者〉に対する保育にほかならない。それだけに国家は,民衆の〈撫育教導〉を天皇の名による権力の貫徹としてはかり,頑愚未開な民衆を開化させるという使命観で支配した。このことは,学校教育における〈天皇の国〉意識の涵養(かんよう)のみならず,組織的な集団行動の体得,地域言語としての方言にかわる〈標準語〉という〈国語〉学習の強化等々として展開された。…

※「撫育教導」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」