世界大百科事典(旧版)内の支払担当者の言及
【支払場所】より
…この支払場所の指定は,振出人または支払人の営業所または住所が支払地内にない他地払手形では,もちろん必要であるが,営業所または住所が支払地内にある同地払手形でも,約束手形の受取人あるいは自己を受取人として振り出した為替手形(自己受為替手形)の振出人の営業所などを支払場所とすることにより,法律上債務者の住所または営業所で履行しなければならない債務(取立債務)である手形を,事実上,債権者の住所または営業所で履行しなければならない債務(持参債務)に変更できるなどの効用がある。さらに取引銀行の店舗を支払場所とすると同時に,その銀行を振出人または支払人に代わって支払事務を担当する者(支払担当者)に指定すれば,現金保管の危険や金銭出納の煩雑さを避けることができるし,他方,手形所持人にとっても,自己の取引銀行をとおし手形交換によって取り立てることができるなどの効用がある。支払場所の指定と支払担当者の指定とは,観念的には区別され,法的効果も異なるが,取引の実際では,ほとんど区別されていない。…
※「支払担当者」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」