世界大百科事典(旧版)内の放射性ストロンチウムの言及
【ストロンチウム】より
…生物学的にはバリウムほどの毒性はないが,人体に取りこまれるとカルシウムと行動をともにして骨に集まり,蓄積される傾向がある。【曾根 興三】
[放射性ストロンチウム]
ストロンチウムには質量数78から94まで19の同位体があるが,そのうちの15は放射能をもつ放射性同位体である。そのなかで代表的なストロンチウム9090Srは核分裂生成物であり,大気圏内原水爆実験に際しての放射性降下物中に含まれ,半減期が27.7年と長いこと,体内ではカルシウムに似て消化管から吸収されると骨に集まり,そこで放射線に感受性の高い骨髄を長期にわたり照射することなどから注目された。…
※「放射性ストロンチウム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」