世界大百科事典(旧版)内の救急隊員の言及
【救急医療】より
…救急医療のなかには次のものが含まれる。(1)一般人が行う応急手当や救急蘇生法,(2)救急隊員が行う救急処置および救急車による患者の病院への搬送,(3)医師の診療,看護婦の介助や看護,医療従事者(放射線科技師,臨床検査技師,医療事務者など)による検査や事務手続,(4)救急医療情報センターによる情報の収集と伝達。
[救急医療の対象となる病気やけが]
日本では,けが,やけど,その他の不慮の事故で若い人たちが死亡することが多いため,長い間,不慮の事故による患者の対策が救急医療で最も重要視されてきた。…
【救急車】より
…車内には,応急処置に必要な資器材として,観察用資器材(体温計および検眼ライト),呼吸・循環管理用資器材(人工呼吸器,心肺蘇生用背板,酸素吸入器,吸引器など),創傷等保護用資器材(副子,三角巾,包帯,ガーゼ,ばんそうこう,止血帯およびタオル),保温・搬送用資器材(担架,毛布等),消毒用資器材(噴霧・その他の消毒器および各種消毒薬),その他の資器材(氷のう・水枕,はさみ,ピンセット,手袋,マスク,汚物入れ,手洗器,洗眼器等),通信・救出等に必要な資器材として通信用資器材(車載無線機),救出用資器材,その他の資器材(救急衣,救急かばん等),その他必要と認められる資器材が積まれている。救急隊員には,法律で資格・業務を定めた救急救命士を少なくとも1名配置できるようにし,その他消防法施行規則により所定の教育訓練を修了した資格者,また必要によって,地下鉄サリン事件を契機として設置された,有毒ガス等の化学物質を用いた事件発生に対処するための特別な教育訓練を受けた化学災害担当消防職員を配置している。救急業務の高度化を円滑に進めるため,医療機関での実習の充実と地域医療機関の協力連携体制の強化をすすめており,救急車内では,電話等による医師の指示のもとで,心肺機能停止状態に陥った傷病者の蘇生等のために行う高度な応急処置を行っている。…
※「救急隊員」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」