世界大百科事典(旧版)内の料理の流派の言及
【日本料理】より
…〈柚(ゆ)をきることは杯酌至極のときの肴物(さかなもの)〉(《古今著聞集》)といったように,どういうわけか酒宴たけなわのときにユズを切ってみせるのが酒興を添えるさかなだとするような通念があり,そうした場合,故実に基づいた正しい切り方をするのが〈名誉の庖丁人〉とされた。もちろん上層階級での話であるが,そうした背景の中で室町時代に宮廷専属の四条,幕府の大草,進士(しんじ)などの料理の流派が成立した。 時あたかも下剋上(げこくじよう)の実力の季節,各流とも永久的な地位が保証されていたわけではない。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」