世界大百科事典(旧版)内の断食日の言及
【魚】より
…こうした象徴法の起源については,バビロニアやナイル川流域の神話伝承の影響が濃厚であり,キリスト教が,そうした民族宗教の影響のもとに,一つの混交宗教として成立した歴史的状況を伝えている。 なお,欧米のキリスト教国,とりわけカトリック圏において,金曜日を〈魚の日Fish day〉と呼び,獣肉を断って,もっぱら魚肉を料理に用いる習慣があるが,これは金曜日がキリストの磔刑の忌日であり,断食日fast dayであったことと関連している。日本仏教では,断食日に相当する精進日は,魚肉をいっさい口にしない日として守られてきたが,キリスト教徒の場合は,獣肉は避けられねばならないが,むしろ魚肉は奨励されるのであり,そのために,木曜日は魚釣りの日として庶民の楽しみとなっている。…
※「断食日」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」