世界大百科事典(旧版)内の方式書の言及
【裁判】より
…古い法律訴訟における法廷手続は,厳格な方式のもとに両当事者の形式的な意思表示と象徴的な動作により行われ,また,その判決は,原告が自力により目的物を取得することあるいは債務者たる被告を拿捕することにより実行された。法律訴訟においては,わずかな形式の違背も敗訴の原因となり,さらに,その利はローマ人が法律により認められた請求を要求する場合に限られていたので,その後の社会経済の進展に対応するため,前2世紀ころ新しく方式書訴訟が導入された。 方式書訴訟では法務官の命令権に基づき,通常ある条件が具備する場合には有責判決を下し,そうでない場合は免訴すべきことを記した方式書が争点決定の際に作成され,また,判決はすべて金銭判決で行われ,その不履行の場合はさらに判決履行請求訴訟を経て最終的には被告の総財産の売却に至る破産手続が行われた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」