世界大百科事典(旧版)内の日本坑法の言及
【鉱業法】より
…その後,72年の鉱山心得によって,鉱物が定義され,鉱業の国家独占主義と外国人の排斥の原則が確立された。73年の日本最初の体系的鉱業法である日本坑法は,鉱物はすべて政府の所有にして,ひとり政府のみがこれを採掘する権利を有し,私人は借区によって15年間の期間で鉱物の採掘をなしうると定め,鉱物の国家独占主義を継承した。しかし,当時すでに,欧米の各国は鉱業の国家独占主義をとっておらず,これはむしろ鉱業の発展を阻害するとされたため,90年,新たに主としてプロイセンの制度にならった鉱業条例が制定され,国家独占主義を廃し,鉱業を特許を要する自由主義の下に置き,借区に代えて永久の権利としての採掘権が設けられた。…
【石炭鉱業】より
…幕末・維新期の石炭生産は40万t以上と推定され,12万t以上を生産した唐津炭田が最大であった。 明治期になると鉱業法制の整備が進められ,1873年(明治6)日本坑法が発布され,鉱区制,鉱業自営主義,本国人主義など鉱業法制の骨格が確立した。のち90年制定の鉱業条例によって鉱業権の確立をみた。…
※「日本坑法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」