世界大百科事典(旧版)内の日本文献学の言及
【日本文学】より
…1890年,北村透谷により,〈文学史の第一着は出たり〉と評された関根正直《小説史稿》,および三上参次・高津鍬三郎《日本文学史》という新動向をみるものの,〈国学〉が近代科学として再編成されるのは,明治30年代の芳賀(はが)矢一においてである。芳賀は1899年《国文学史十講》で以後の文学史叙述の一範型を示し,翌年からのドイツ留学の成果を〈日本文献学〉の名で体系化した。そこではベックAugust Böckhらドイツ文献学の摂取にもとづく,〈国学〉に代わる〈国文学〉の方法が基礎づけられるにいたる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」