易牙(読み)えきが

世界大百科事典(旧版)内の易牙の言及

【中国料理】より

…料理が古代中国から士大夫の享楽であり,大事な教養と知識の一環を占めていたからであろう。殷の湯王の宰相伊尹(いいん)はもと庖宰(料理人)であったのを見いだされたものであり,また今日名料理の代名詞ともなっている易牙(えきが)は斉の桓公の料理人で,自分の子を蒸して君主の食に供してまで,その寵愛を得ようとしたことでも知られる。なお,〈肉食の人〉とは,このころの士大夫を指す言葉でのちのちまでこの意味で使われる。…

【料理人】より

… 中国料理の歴史はその文明史とともに古く,したがって湯王の妃の料理人から湯王に見いだされ宰相になった伊尹(いいん)をはじめとして,史冊に名をとどめる料理人も少なくない。日本でも人口に膾炙(かいしや)する料理人としてまず屈指しなければならないのは,易牙(えきが)であろう。春秋時代の斉の桓公(かんこう)の料理人で,調味の天才であった易牙に関する話柄は,《左氏伝》をはじめ幾つもの史料にみえるが,《管子》小称によれば,桓公が嬰児(えいじ)を蒸したものはまだ味わったことがないといったところ,易牙は自分の長子を蒸して公の膳にすすめたという。…

※「易牙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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