《曖昧の七つの型》(読み)あいまいのななつのかた

世界大百科事典(旧版)内の《曖昧の七つの型》の言及

【エンプソン】より

…しかし,文学界に詩よりも大きな影響を与えたのは彼の批評的方法だろう。 ケンブリッジ在学中に書かれた《曖昧(あいまい)の七つの型》(1930)では,文学作品中にある一つの単語,表現のなかに二つ以上の意味を読みとった場合,それをいずれか一方を正しいものとして他を切り捨ててしまわず,その重層的な意味こそ作品の本質であると主張した。こうした意味の重層性,〈曖昧さ〉に積極的な価値を見いだす立場は,文学作品を平板な読み方から救い,言語のきめや文飾に繊細,精緻な視点をめぐらせることになり,また,作者の意図よりも,作品そのもの,読者の読み方に優位をおくことになった。…

※「《曖昧の七つの型》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android