末代上人(読み)まつだいしょうにん

世界大百科事典(旧版)内の末代上人の言及

【富士山】より

…そのために古代・中世に富士山信仰のなかで大きな比重を占めていた仏教的要素,修験道的要素は,近世期に新たな修験道と称してもよい富士講のなかに集約されてしまい,今日の富士山信仰にほとんど伝えられていないことも特色の一つといえよう。富士山信仰にみる仏教的要素は,《本朝世紀》久安5年(1149)4月16日条にみえる末代(まつだい)上人に始まるとされ,彼は山頂に大日寺を建立し,一切経を埋納するなど傑出した人物として富士修験の祖と仰がれている。また中世期に今川氏の庇護のもとで強大な勢力を誇った村山修験も,今川氏の滅亡とともに衰退してしまった。…

※「末代上人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」