世界大百科事典(旧版)内の村中総入会の言及
【浦・浜】より
…戦国時代から近世初頭の争乱,とくに豊臣秀吉の朝鮮出兵を契機に全国の漁村に水手役が賦課される中で,この動向は頂点に達する。そこでは,荘園制的な浦の上級領有権が解消し,その下に潜在していた共同体的水面領有が村中総入会の形をとって純粋に現れ,神人・供御人などの特権的漁民身分も特定の場合を除いて消滅した。領国権力に対して水手役を負担するもののみが漁民身分として公認され,水手役を負担する浦浜のみが,浦方・浜方として村方・地方から区別されて漁業権を認定される近世的漁業制度が成立するのである。…
※「村中総入会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」