世界大百科事典(旧版)内の東京カトリックカテドラルの言及
【音響設計】より
…この種の吸音機構は古くから経験的に知られており,中世ヨーロッパの教会などの壁に多数のつぼが埋め込まれている例も多い。現代においても,東京カトリックカテドラルのコンクリート内壁面に2000個近くの塩化ビニル製の共鳴器が埋め込まれている例をはじめ,スタジオなどで主として低音域における室の固有振動を抑制するためにこの種の吸音処理がよく行われている(日本の能楽堂の舞台の下にかめ(甕)が埋め込まれていることが多く,これも最初は一種の共鳴現象を利用したものと考えられるが,現在では様式化してしまっている例が多い)。またc,dに示すように,円孔やスリット開口をもった板またはリブ列を剛壁との間に空気層をはさんだ構造とすると,上記のヘルムホルツのレゾネーターが無数に並んだものとみることができ,まったく同様なメカニズムによる吸音効果が生ずる。…
※「東京カトリックカテドラル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」