世界大百科事典(旧版)内の枠太鼓の言及
【太鼓】より
…2面の膜のうち,片方のみが打たれる場合(例,日本の小鼓),打たれない方の膜(裏革)は打たれた膜(表革)に敏感に共振するように,いくぶん薄く作られている。インドの太鼓などに多く見られる例では,膜の周辺が二重になっており,打たれた膜が振動すると,かすかに周辺の膜と触れ合い,日本の三味線における〈さわり〉のような効果を出す方法があり,さらに明確な付加音がつけられた太鼓としては,膜面の近くに響線(ひびきせん)(スネア)を張ったり,枠の内側に金属の輪をつり下げたり,小さな金属片を付けたりした西南アジア一帯の枠太鼓,およびその影響を受けたヨーロッパのスネア・ドラムsnare drum,タンバリン,および太鼓の胴の周囲に鈴をつり下げたり,胴の中に薄い膜を共振させる装置をもったアフリカ各地の太鼓などがあげられる。(2)胴 胴の機能は第1に膜の緊張を保持することにあり,第2には内部に空洞を設けて音を響かせ,特徴ある太鼓の音を形成することにある。…
※「枠太鼓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」