世界大百科事典(旧版)内の栄養繁殖作物の言及
【農耕文化】より
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[根栽農耕文化]
インド東部から東南アジア大陸部にかける熱帯モンスーン地帯では,きわめて古い時代にタロイモやヤムイモなどが栽培化され,マレーシアからオセアニアに至る熱帯森林地帯では,バナナ,パンノキ,ココヤシ,サゴヤシ,サトウキビなどが栽培化された。これらの作物は,いずれも種子によらず,根分け,株分け,挿芽などによって繁殖するため栄養繁殖作物(根栽作物)とよばれ,それを主作物として栽培する農耕文化を根栽農耕文化とよぶ。もともと熱帯の森林地帯に起源したこの農耕文化では,森林を伐採・火入れして1~3年間ほど作物をつくり,そのあと耕地を放棄する焼畑が基本的な農耕方式になっている。…
※「栄養繁殖作物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」