世界大百科事典(旧版)内の校正者の言及
【校正】より
…日本では多く引出し式が採られ,校正記号については,活版印刷を創業した本木昌造が1870年(明治3)に外国の方式を勘案して和文向きに作成したものが初めであるが,今日では,1934年に日本印刷学会校正記号委員会が定め,その後65年に工業技術院がそれをさらに取捨整理して日本工業規格(JISZ8208)として制定した記号が普及している。 校正は,著作者がする場合ばかりでなく,新聞社や出版社では,熟達した専門の係,すなわち校正者が担当する。その校正者の任務は,あくまで原稿に忠実であることが基本であり,誤植,組誤りその他,組版上のあらゆる誤りを発見してこれを正すと同時に,行間,字間,図版,ルビ(振り仮名),その他,体裁上の調整をなすことが原則であるが,さらに進んでは,原稿の書違い,文字,仮名づかい,送り仮名などの誤りや不統一を指摘することも加えられる。…
※「校正者」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」