根取米(読み)ねどりまい

世界大百科事典(旧版)内の根取米の言及

【畝引検見】より

…定められた収穫額に不足する量を反別に直し,貢租額を減額する方法。近世初頭の検地に基づく上・中・下・下々などの耕地の等級ごとに定められた根取米(1反当り取米)を,籾5合摺り(籾1升が米5合に当たる)として2倍し,300坪で除して1坪当りの籾量を出す。これを当合(あたりあい)といい,代官・手代が各田品(上・中・下・下々など)ごとに検見坪刈りし,検見籾量が各当合より多いときは過剰分を不問に付し,少ないときは不足分を損毛として田品ごとの反別もしくは石高に換算して控除(畝引)し,残りの反別または石高に対して当合を乗じて年貢を賦課する。…

【反取】より

検見(けみ)により取米の多少に従って1反当りの上中下の租率を定め,それに全反別を乗じて租額を決定する方法をいう。その租額を根取または根取米と称した。根取はもと村高をさしていたが,江戸時代に貢租が籾納から米納に代わって根取の意味も変化したようである。…

【年貢】より

… かかる方式は農村の疲弊をもたらしたので,17世紀中葉の寛永の飢饉を契機に農政の方針は小農経営の保護育成策に転じ,畝引検見(せびきけみ)法が導入された。これは平年作の反(たん)当年貢高(根取米(ねどりまい))を定めておいて,不作年には坪刈(つぼかり)によって不作分の反別を減ずる(畝引)ことによって年貢高の調節を計るものであった。その後生産力が安定するに伴って定免(じようめん)法が実施された。…

※「根取米」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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