橘行平(読み)たちばなのゆきひら

世界大百科事典(旧版)内の橘行平の言及

【因幡氏】より

…平安末期,因幡氏は伊福部氏などとともに介を称して因幡国衙官人の中心的地位を占めていた。しかし1007年(寛弘4)国衙官人・百姓等にその非法と国司苛政を訴えられた国守橘行平は介因幡千里を殺害し,因幡氏は滅亡した。橘行平が因幡から持ち帰り京都因幡堂(因幡薬師)に安置したという薬師像は,もと高草郡衙近辺にあって因幡氏と関係の深かった薬師堂の本尊が,因幡氏滅亡後持ち去られたものと推定される。…

【因幡国】より

…国内の式内社は46社50座の多数を数え,国内唯一の大社である国府周辺の宇倍(うべ)神社は11世紀末ごろ因幡国一宮の地位を占めた。歴代国司のうちには万葉歌人大伴家持や《時範記》の筆者藤原時範等があり,京都因幡堂縁起で知られる橘行平は1007年(寛弘4)国衙官人,百姓等に訴えられ,解任された。因幡国における国司苛政上訴闘争の展開を示すものである。…

※「橘行平」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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