世界大百科事典(旧版)内の武人俑の言及
【甲冑】より
…この状況に対抗して鉄製の甲冑が出現し,秦・漢時代になると鉄製の甲冑が多くなった。近年発見された秦始皇陵の兵馬俑坑の陶製の武人俑から,当時の鎧を復原してみると,幼児のよだれ掛けを大きくしたような,上半身の前だけを守るもの,大きめのシャツを着たように下がゆったりして,胸や腰や腹など上半身全体を覆う部分と肩から腕にかけて守る部分とがあるもの,体型と合致した形をして上半身全体と上膊とをつつみ,いかにも鎧という感じを与えるもの,以上の3種がみられ,すべて小さな札のような,いわゆる甲片をつづり合わせて作られている。甲片の素材が何であったかは,武人俑からは判明しないが,まず鉄が使用されたことは想像できる。…
※「武人俑」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」