山川 世界史小辞典 改訂新版 「歴史序説」の解説
『歴史序説』(れきしじょせつ)
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
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…しかしこの語が有名になったのは,14世紀後半の歴史家イブン・ハルドゥーンによってである。彼はその著《歴史序説》の中で,アサビーヤを人間の社会的結合の最も基本的なきずなであり,歴史を動かす動因であるとした。すなわち砂漠の遊牧民のように,きわめて厳しい生活環境に住む人間は,自己の保存と目標追求のために,互いに協力しあおうとする連帯意識によって強力な結束力をもつ社会集団を形成しやすく,するとそうした連帯集団の中から指導権が生まれ,それは集団構成員に拘束力と強制力を発揮できる王権mulkという支配権の獲得を目指すようになり,やがて文明の進んだ都市に根拠を置く支配国家を征服,新しい国家を建設すると説いた。…
…祖先は南アラブ系でセビリャの支配貴族であったが,13世紀半ばにチュニスに亡命した。幼くして諸学を修めた後,北アフリカ,イベリア半島の諸スルタンに仕え,波乱万丈の政治生活を送ったが,その悲哀を感じて隠退するとともに,膨大な《歴史序説al‐Muqaddima》と世界史に当たる《イバルの書Kitāb al‐‘ibar》を著した。1382年,マムルーク朝下のカイロに移住し,学院の教授になったり,マーリク派の大カーディーとして裁判行政に尽くしたりしたが,その間,ティムールの西アジア遠征に対する防衛軍に加わり,ダマスクス郊外でティムールと会見したことがある。…
※「歴史序説」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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