世界大百科事典(旧版)内の殲滅戦略の言及
【戦略・戦術】より
…18世紀末のフランス革命は,〈祖国は危機にせり〉の檄に呼応した志願兵の愛国心に基づいて,初めて国民軍隊を生む契機となり,そのための軍制,とりわけ徴兵制度を創り出すこととなった。ナポレオンは画期的な大軍を編成し,糧を戦場に求め,兵力の損耗よりは敵軍の徹底的な撃破を重視し,兵力を適時要点に集中して,迅速な機動と攻勢によって敵を撃破し,ついでただちに果敢な追撃をして敵を再起できないほどに撃滅する殲滅(せんめつ)戦略をとった。クラウゼウィツの戦争論は,このナポレオン戦略に影響されるところが大きかった。…
※「殲滅戦略」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」