殷周青銅器(読み)いんしゅうせいどうき

世界大百科事典(旧版)内の殷周青銅器の言及

【金属工芸】より

…金属を素材として作られた日常品や装飾品,またその加工技術で,一般に金工と呼ばれている。人類が金属の使用を開始した時期は非常に古く,前5000年ころのエジプトですでに金と銅の使用が知られている。金属のうち金,銀,銅,隕鉄は最も早くから人類が採取した自然金属で,はじめは天然の状態のものを打ったり切ったりして使用していたが,やがて冶金技術が発達すると同時に鋳造技術もおこり,銅,錫(すず),鉛,アンチモンなどが鉱石から採取されるようになり,青銅,白銅など銅合金が作られるようになった。…

【周】より

…中国古代の王朝名,またこの王朝が存立した時代,文化の名にも使用する。前1050?‐前256年。《史記》によると,尭帝の農官であった后稷(こうしよく)が始祖とされる。后稷の15世後の子孫の武王が,前1050年ころ殷王帝辛(紂王)を牧野(河南省淇県)で破り,殷を倒して,王朝を創設した。この王朝は前771年に一度滅び,前770年東の成周洛邑(河南省洛陽市)に再興され,前256年第37代赧王(たんおう)のとき秦によって完全に滅ぼされる。…

【銅】より

…ヨーロッパにおける石型ときわだった対照を示しているが,これは鋳型に適した良質の粘土の賦存を物語っている。数十kgに及ぶ大型鋳造品の表面を,きわめて微細精緻な文様で飾る殷周青銅器は精密鋳造技術の粋であり,この伝統は鋳造貨幣の量産につながっている。使用頻度の高い貨幣は,表面を硬化し,文様書体も明確にする必要があるが,殷周青銅器文様鋳造を可能とした精密技術は鋳貨にいかんなく発揮された。…

※「殷周青銅器」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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