世界大百科事典(旧版)内の民族集団の言及
【エスニシティ】より
…この意味では,アメリカ文化に同化・融合しない異端者であるとして否定的に扱われていた概念である。 ゆえに,民族的特質が新しい,または異質の文化・言語の影響により変質し,彼ら自身が文化変容を被りつつも,ホスト国民社会の主流国民との異質性を意識している集団をエスニック・グループ(民族集団)とし,そのような意識を維持するに足る客観的な文化的・言語的指標そのものと,集団としての存続を図って文化承認,政治・経済的利益の達成を求める主観的共同帰属意識をエスニシティという。客観的基準としては,伝統的生活様式,言語・方言,民族的伝承・音楽・神話,服装,宗教,先祖同一性と出身地の共有(地縁・血縁),居住地域,職業など多様であり,それらが適宜組み合わされることが多い。…
※「民族集団」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」