世界大百科事典(旧版)内の気道分泌液の言及
【痰】より
…そのおもな成分は気管や気管支の粘膜からの分泌液であるが,これに炎症や鬱血(うつけつ)などによる種々の細胞を含んだ滲出液や,外部から侵入した細菌や塵埃(じんあい)などの異物と吐き出す際に加わる唾液が混じっている。 健康人では1日に約100mlの気道分泌液がつくり出されており,これらは気道粘膜の繊毛上皮細胞の繊毛運動によって,細菌やほこりなどの異物とともにたえず口腔に向かって送り出され,無意識のうちに食道に飲み込まれている。その輸送速度は,気管では2~3cm/min,気管支では0.25~1cm/minといわれており,末梢の気管支へいくほど遅くなっている。…
※「気道分泌液」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」