世界大百科事典(旧版)内の水平機の言及
【織物】より
…このおもりは次の段階では1本の棒にかわり,2本の横木の間に経糸が張られる形式となるが,経糸が垂直に張られているところから,この形式の機(はた)を竪機(たてばた)と呼ぶ。これに対して,この竪機を倒して地面と水平にした,つまり経糸を地面と平行方向に張った形式の機を水平機といっている。竪機が人間の背丈を基準とした限られた長さしか織りえないのに対して,水平機はある程度の長さを織り出せるという点で後から考えだされたとみられないでもないし,経糸を張る方法も,おもしをつけて垂直に垂らすほうが自然のような気がするが,エジプトの墳墓から発見された機織に関する絵画資料や模型などを編年的にみると,水平機のほうが先行しており,竪機は新王国時代になって出現したとするのが,今日一般の説である。…
【織機】より
…初めは樹皮などをむしろ状に編んで使用したと思われるが,これを能率よく行うため,やがて織機が考案されたのであろう。原始人が使用していた織機には竪機(たてばた)(立形織機)と水平機(水平形織機)の2種類がある。いずれも道具あるいは器具といったほうがよく,英語のloom(織機)も,その語源はlomaで,tool(道具)という意味をもっていたようである。…
※「水平機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」