世界大百科事典(旧版)内の汎神論論争の言及
【汎神論】より
… 1785年,F.H.ヤコビとM.メンデルスゾーンとの間でG.E.レッシングがスピノザ主義者であったか否かについて論争がはじまり,カント哲学の評価ともからんでドイツの知識人の非常な関心をひき,ヘルダー,ゲーテ,カントをもまきこみ,〈神即自然〉というスピノザ思想の再評価をめぐる大論争に発展し,その過程でスピノザの名誉回復がおこなわれ,ゲーテやヘルダーは彼の影響のもとに汎神論的思想を形成した。これを汎神論論争という。この論争はドイツ・ロマン主義とフィヒテ,シェリング,ヘーゲルの哲学の形成にとってきわめて大きな意義をもっていた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」