池御領(読み)いけごりょう

世界大百科事典(旧版)内の池御領の言及

【讃岐国】より

… 17世紀中ごろの讃岐では,山田郡の海浜の埋立てによる春田新田,百石(ひやくこく)新田の干拓や豊田郡の井関(いぜき)池の築造を中心とした大野原開拓による農耕地の拡大,高松藩領における1665年(寛文5)に始まる検地,また干害による水不足を解消して農業用水を確保するための各地における多数の溜池の築造など,讃岐における近世農村の基礎が固められた。瀬戸内海の海上交通の要地に位置する塩飽諸島や小豆島などは幕初から天領であったが,生駒氏改易後は新たに満濃池の普請費用を確保するため那珂郡の3ヵ村(2290石余)が天領となった(これを池御領(いけごりよう)という)。塩飽では豊臣秀吉より島の構成員たる人名(にんみよう)に島の石高(1250石)が与えられ,以来人名の中の有力者である年寄の合議によって島の政治が行われ,1797年(寛政9)には年寄が政務を執る勤番所(きんばんしよ)が建てられた(現在,復元・保存されている)。…

※「池御領」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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