世界大百科事典(旧版)内の河童婿入りの言及
【蛇婿入り】より
…この〈猿婿入り〉と〈蛇婿入り・水乞型〉とを比較すると,前者が畑仕事の手伝いを猿婿にさせるのに対して,後者では水田に水をあてさせることが多いという違いが指摘でき,このことは〈猿婿入り〉が猿を山の神の表象とする畑作地帯で,〈蛇婿入り〉が蛇を水の神の表象とする水田地帯で語られていたことを示すものと理解することもできる。このほかにも〈河童婿入り〉〈鬼婿入り〉などがこの〈水乞型〉の昔話群に属する。これら〈水乞型〉昔話は,独立した形で語られるほかに,後半部として異類婿のもとから逃れた娘が長者の息子の嫁になるという〈姥皮(うばかわ)〉型の昔話や,娘の父やその援助者が娘を救出しに行く〈鬼の子小綱(こづな)〉型の昔話をともなっているものもある。…
※「河童婿入り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」