世界大百科事典(旧版)内の洞祭の言及
【朝鮮】より
…これらの独自な展開の要因は,国家的レベルでもまた地方社会のレベルでも氏族集団が互いに地位を競いながら成立してきた李朝の政治社会的状況の中に求めるべきであろう。
[基層文化を示す洞祭と巫俗]
表面的には完全に儒教化されてしまったようにみえる祖先祭祀にも,例えば家祭のときには家の神である成主に供物をそなえること,秋夕茶礼に新穀をそなえること,埋葬や墓葬に際して山神祭を行うことなど,基層文化に属する要素があちこちに姿をのぞかせている。しかし儒教以前の信仰形態を最も明らかに伝えているのは洞祭(トンジェtongje)と巫俗である。…
【村】より
…里長のほかに〈オルン〉とか〈有志〉と呼ばれる長老格の経験豊かな人々の意見が有事に際して重要な役割を果たすことも多いが,同族村では門中内の長老である門長や宗家の影響力も大きい。 むらの自治的組織である洞契(契)は,共有林や公共施設,備品などを管理・運営し,またむらの祭り(洞祭)の主体ともなる。洞契の成員は村人とみなされる成人世帯主で構成され,必要に応じて契員から徴収した基金や共有資産から上がる収入などを資金として,洞祭をはじめとするむらの事業が運営される。…
※「洞祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」