世界大百科事典(旧版)内の洪水神の言及
【山水】より
…《山海経(せんがいきよう)》は山々に神々が住むことをいうが,竜身,蛇身,魚身の神々も多く,山神であると同時に水神でもあろう。神話的世界の神としては洪水神が最も古いが,夏系の鯀(こん)や禹が魚身から熊に変じて治水を行ったとか,竜身の共工という洪水神をもつ羌(きよう)族は嵩(すう)岳を祖神とするといったように山神・水神は対をなしているようで,苗系の女媧(じよか)・伏羲(ふくぎ)の説話のように破壊と復活を意味し,山水は神と帝,聖と俗といった観念でとらえられていたかもしれない。孔子が〈知者は水を楽しみ,仁者は山を楽しむ。…
※「洪水神」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」