世界大百科事典(旧版)内の涸沢カールの言及
【穂高岳】より
… 山体はおもにヒン岩と呼ばれる硬い岩石で構成され,断層によって西側の蒲田(がまだ)川,東側の梓川に激しく落ち込む急斜面ができ,それを氷河が浸食して緩く広いU字谷やカールが形成された。とくに東側斜面の涸沢カールは日本最大のスケールをもつ。 氷食谷には,イタドリやコバイケイソウなどの植生や,ベニヒカゲなどの高山チョウが見られ,谷奥に広がるカール底には,湿性のチングルマやハクサンコザクラ,中性のクロユリやクルマユリ,ヨツバシオガマ,ミヤマキンポウゲなどの高山植物が咲き乱れ,ライチョウも生息する。…
※「涸沢カール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」