淮南塩(読み)わいなんえん

世界大百科事典(旧版)内の淮南塩の言及

【塩法】より

…私塩販売者たちは,王朝の警察,軍隊と対抗できる巨大な秘密組織を作り,厳重な法網をくぐってやみ塩の販売に従事した。とりわけ生産地から遠い淮南(わいなん)塩の販売区である江西省の贛水(かんすい)や湖南省の湘水の流域は彼らの活躍の舞台となり,唐末の黄巣から清の太平天国に至るまで,王朝末期の反体制運動の中核にはつねに私塩販売者が位置を占めることになった。 異民族王朝の元にあっても基本的に宋の塩法が継承されたが,明に至ると変化が生じる。…

【揚州】より

… 元末に朱元璋(のちの明洪武帝)が占領したときには,城中にわずか18家を数えるだけであったという。しかし明代になると再び商工業が復興し,特に淮南塩の集散地として塩商の往来が都市を繁盛させた。明末には《揚州十日記(じゆうじつき)》に記されるような清軍の蹂躪(じゆうりん)を受けたが,やがて経済・文化ともに栄え,書籍の印刷出版,揚州画派と呼ばれる画風(揚州八怪),揚州方言を用いた歌曲・戯芸(揚州評話,揚州清曲等)など,独特の地域性にもとづく文化を発達させた。…

※「淮南塩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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