世界大百科事典(旧版)内の混合経済システムの言及
【社会主義】より
…これに由来するシステムの機能麻痺が70年代末期からの経済困難を加重したことが反省され,制度自体が批判的検討の対象とされつつある。
【新しい動向】
1980年代に入ってからの社会主義経済の新しい動向は,理論的には〈ジレンマ〉論の登場,制度的には〈混合経済システム〉への志向,という二つの面でみられる。
[ジレンマ論]
伝統的な社会主義の経済システムは,貨幣が〈受動的役割〉(ブルス)しか果たさず,個々の経済主体が剰余極大化のための努力を〈強制〉されることのない経済であるが,このシステムをハンガリーの経済学者コルナイKornai János(1928‐ )は,家計だけが貨幣化されていて企業セクターは貨幣化されていない,〈半ば貨幣化〉された経済ととらえている。…
※「混合経済システム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」