清貧論争(読み)せいひんろんそう

世界大百科事典(旧版)内の清貧論争の言及

【オッカム】より

…神学者,論理学者。イギリス,ロンドン近郊のサリーで生まれ,フランシスコ修道会に入って後オックスフォード大学で神学を学び,神学教授の資格を取得したが,彼の学説を異端視する大学当局者の妨害のため現実に就任することができなかった。異端の嫌疑にこたえるため1324年アビニョンの教皇庁に召喚されたオッカムは,滞在3年目に当時フランシスコ会を二分していた〈清貧〉論争にまきこまれ,以後彼の生活は激変する。清貧を厳格な意味にとるべきことを主張して,教皇ヨハネス22世の決定に反抗したフランシスコ会総長チェゼナのミカエルの指示によって清貧問題を研究したオッカムは,教皇の誤りを確信するにいたり,ひそかに総長に従ってアビニョンを逃れ,反教皇の立場をあきらかにして帝位についていたバイエルンのルートウィヒ4世の庇護を求める。…

※「清貧論争」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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