世界大百科事典(旧版)内の満州義軍の言及
【馬賊】より
…義によって結ばれた仁俠集団とされ(もちろん盗賊,土匪,匪賊もふくまれるが),7人を単位として大きいものは数百にものぼり,あるいは根拠地をかまえ,あるいは平時にはふつうに生業に従事した。日本は日露戦争で親日馬賊としての満州義軍を利用したが,その後も,特務機関員を馬賊の頭目にしたてあげるなど,大陸侵略の正面舞台となった満蒙の地においていろいろな方法で彼らを利用した。〈ぼくも行くからきみも行け,狭い日本にゃ住みあいた……〉の歌詞で知られる《馬賊の唄》は,日本の青少年の大陸雄飛の夢を侵略的アジア主義の精神でこねあげたものにほかならないが,その活躍の場としては反官の仁俠集団ほど適切なものはなかった。…
※「満州義軍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」