世界大百科事典(旧版)内の漉返し紙の言及
【宿紙】より
…〈すくし〉ともよみ〈熟紙(じゆくし)〉ともいう。平安時代以降,使用済みの紙や反故(ほご)紙を原料として漉(す)いた紙をさし,〈漉返し紙(すきかえしがみ)〉,また墨を含むため色が浅黒いので〈薄墨紙(うすずみがみ)〉ともいった。764年(天平宝字8)の《正倉院文書》に,生紙(きがみ)に対する加工紙の意で,〈熟紙〉として初出するが,〈しゅくし〉はこれの清読であるとする説(《古今要覧考》)や〈旧〉の意で〈宿〉の字を用いたのだとする説(《類聚名物考》)など諸説ある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」