世界大百科事典(旧版)内の炭化水素公社の言及
【イタリア】より
…その間,失業率は決して低くはなかったが,物価・国際収支・通貨などは極めて安定している。高度成長の過程で主導的な役割を果たしたのは,フィアット,エジソン,モンテカティーニ,ズニア・ビスコーザ(合成繊維,1917年設立),ピレリ,オリベッティなどに代表されるような機械・電力・化学などの民間工業部門,IRIおよび53年に創設された〈炭化水素公社(ENI(エニ))〉といった国家持株会社であった。一方のIRIは,製鉄・造船といった重工業のみならず,電話,航空,高速道路などのサービス部門にも関与し,他方のENIは,石油や天然ガスといったエネルギーの安定供給に貢献し,総じて経済発展に大きな効果を発揮している。…
【IRI】より
…IRIは公法上の法人であり,日本でいう特殊法人にあたる。 イタリアでは国家持株会社制度がとられ,国家持株省の下にIRIをはじめ,ENI(エニ)(炭化水素公社),EFIM(エフイム)など,合計六つの持株会社があり,それぞれの持株会社の下に(持株子会社が入ることもある),多くの事業会社がある。IRIはこのうちの最大のグループである。…
【ENI】より
…Ente Nazionale Idrocarburiの通称。炭化水素公社と訳される,イタリアの国家持株会社。第2次大戦後ポー川流域で天然ガスが発見されたのを契機に,国際石油資本(メジャー)に対抗して,エネルギー産業自立化を目的に1953年に設立された。…
【マッテイ】より
…イタリアの実業家で,ENI(炭化水素公社)の初代総裁。警察官の子としてイタリア北部の小村に生まれ,小学校卒業後は仕事のかたわら夜学で会計学を学んだ。…
※「炭化水素公社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」