世界大百科事典(旧版)内の烏点宝珠の言及
【牛玉宝印】より
…したがっていつごろから作られるようになったのかははっきりしないが,起請文の料紙として現存最古のものは,東大寺文書にみえる1266年(文永3)の二月堂牛玉宝印と那智滝宝印とで,ともに木版刷りである。ちなみに那智・熊野の牛玉宝印は,烏点宝珠(うてんほうじゆ)といって烏で字の点・画を記すものが知られているが,こうした牛玉宝印は戦国時代以降のもので,この初見の例も普通の書体で書かれている。 なお,牛玉の名の由来には,生土(うぶすな)の一画が移り牛王となったなどという俗説もあるが,おそらく古来からの霊薬である牛黄(牛の胆囊,肝臓に生じるという)にちなんだものであろう。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」