世界大百科事典(旧版)内の王道理論の言及
【中華思想】より
… 自国の優越性に対する強烈な自負と自信が中華意識となって結晶したものにほかならないが,それは天下において,文化的にもっとも傑出した,地理的に中央の地であるとの矜持(きようじ)である。類似の発想は古代のバビロニア,エジプト,インドなどにも見いだされるけれども,それらと中華意識との違いの一つは,王道理論(徳治主義)の介在であろう。王者(天子)の仁政が四方に波及して,僻遠の夷狄も〈遠しとして届(いた)らざる無し〉,つまりことごとく中国に帰服するはずのものとされるのである。…
※「王道理論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」