世界大百科事典(旧版)内の理想数の言及
【イデアル】より
…整数は素数の積にただ一通りに因数分解されるが,代数体の代数的整数の場合,例えば,有理数体にを添加して得られる代数体Q()の代数的整数全体 Z[]={a+b|a,bは整数}では, 6=2×3=(1+)(1-)となり,因数分解は必ずしも一通りではない。そこで,E.E.クンマーは,“理想数”の概念を導入し,整数のかわりに,理想数を用いると,代数的整数の場合にも,素数の積による因数分解と並行した理論が展開できることを示した。その後,J.W.デデキントは,理想数を考えることが,次の2条件を満たす部分集合を考えることと同等であることを示し,それら部分集合を,理想数にちなみイデアルIdeal(理想)と名づけた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」