生業扶助(読み)せいぎょうふじょ

知恵蔵mini 「生業扶助」の解説

生業扶助

生活保護制度における扶助の一つで、生活保護受給世帯や、その予備軍とされる生活困窮世帯の収入増加や自立を助けるための給付金。小規模な事業を行うための資金を支給する「生業費」、生業に就くための技能や資格の修得費用を支給する「技能修得費」、高等学校などの就学に必要な費用を支給する「高等学校等就学費」、就職が確定して働く際に身の回り品の購入費や交通費を支給する「就職支度費」の四つがあり、原則として現金で給付される。

(2016-2-23)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の生業扶助の言及

【生活保護】より

…なお実施上の原則として,保護は本人,その扶養義務者または同居の親族の申請を要すること,保護の要否および程度は厚生大臣の定める保護基準により測定した世帯単位の需要を基に,本人の金銭または物品で満たすことができない不足分を扶助するものであること,とされている。
[種類と方法]
 保護は,生活扶助(衣食の費用),教育扶助(義務教育関連費用),住宅扶助(家賃・地代,住宅補修費用),医療扶助(傷病治療関連費用),出産扶助(分べん関連費用),生業扶助(生業資金,技能修得費,就職支度費用),葬祭扶助(葬儀関連費用)の7種類に分けられ,世帯の需要に応じ単一または複数の扶助が支給される。また上記の扶助の基準額は厚生大臣が定め,毎年告示されるが,特別の事由がある場合には個別に特別基準が設定される(生活保護基準)。…

※「生業扶助」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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